合同会社とはなに!?知っておくべき知識をメリットとデメリットから解説!

近年耳にする機会が増えたのが合同会社です。

まだ知名度が高いものではありませんが、新規に設立される会社の中では株式会社に続いて選択されている形態です。

徐々に活用が広がっていますが、合同会社とは何かまだまだ理解されていないのが現状です。

今回は合同会社とは何か概要をご説明し、合同会社のメリットやデメリットについてもご説明していきます。

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合同会社とは何か

まずは合同会社をご存知ではない人に向けて、合同会社の概要についてご説明します。

内容が理解できなければ始まりませんので、まずは確実に抑えるようにしてください。

合同会社は会社の形態の一つ

合同会社は2006年の新会社法で設立が認められた新しい会社形態です。

アメリカで人気のLLCをモデルに作られているもので、日本版LLCと表現されるケースがあるぐらいです。

比較的新しい会社の形態ですので、合同会社の総数はまだ多くはありません。

会社全体で見ると株式会社が圧倒的に多く、合同会社はまだ遠く及んでいない状況です。

ただ、近年の新規会社設立数を確認してみると、合同会社は全体の3割程度を占めています。

2010年頃は1割前後しかありませんでしたので、合同会社の設立数は確実に伸びている状況です。

まずは合同会社とは新しい会社の形態であることを押さえておきましょう。

合同会社の特徴

合同会社は株式会社と同様に有限責任の会社形態です。

会社に出資した「社員」は最初に出資した金額以上の責任を負いません。

一部の形態では無限責任を負わなければなりませんので、それらと比較すると責任範囲が限られている特徴があります。

また、合同会社は株式会社のように経営と所有の分離がなされていません。

株式会社は株主が所有者で取締役が経営者ですが、合同会社は所有者も経営者も「社員」となり一致しています。

株式会社と合同会社には似た部分がありますが、経営と所有の分離があるかないかについては根本的に異なる部分です。

ただ、経営者と所有者が一致しているため、意思決定がスムーズに行えるなどの特徴があります。
また、そもそも合同会社は株式会社よりも簡単に設立できることを目指していますので、会社設立の手続きが簡略化されているなどの特徴もあります。

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合同会社のメリットとは

続いては合同会社のメリットとはどのようなものがあるかについてご説明します。

具体的なメリットには以下が挙げられます。

  1. 設立コストを抑えられる
  2. ランニングコストが小さい
  3. 設立手続きが簡略化されている
  4. 社員だけで物事の決定ができる

合同会社とはどのようなものかそれぞれのメリットを通じてご説明します。

合同会社のメリット1:設立コストを抑えられる

合同会社は設立費用を抑えられる仕組みです。

状況によって多少左右されますが、株式会社と比較すると半分程度の費用で設立できると考えてよいでしょう。

例えば合同会社を設立する場合、法人登記で発生する登録免許税の金額が少なく設定されています。

資本金の金額によって登録免許税額は変動しますが、最低金額については合同会社が大きく優遇されています。
そのため、合同会社は株式会社よりも設立コストが小さくて済む可能性が高まります。

また、合同会社は定款の認証手続きが必要ありません

株式会社は公証人役場に行って定款を認証する必要がありますが、合同会社ではこれが必要なくなるのです。

定款の認証には費用がかかりますので、これが発生しなくなることで設立コストを抑えられます。

登録免許税や定款の認証費用は自分では低減できないコストです。
この部分について合同会社は優遇されていますので、大きなメリットがあると言えます。

合同会社のメリット2:ランニングコストが小さい

合同会社はランニングコストを押さえて運営できます。

株式会社などでは発生する費用が合同会社ではかからないのです。

例えば株式会社で会社設立をすると、決算公告を行わなければなりません。
これは株式会社の義務ですので、コストはかかりますが必ず実施する必要があります。

決算公告のための準備にコストがかかりますし、官報などに掲載をするコストも発生してしまいます。

それに対して合同会社は決算公告の義務がありません
義務がなくとも公開したい場合は別ですが、そうではない限りは公開する必要がないのです。
そのため準備に必要なコストや公開に必要なコストを抑えられます。

他にも合同会社は役員の任期を設定する必要がありません
そのため役員の任期満了にあたり、定款を更新する必要がなくなります。

定款の更新には時間的なコストや登録免許税のコストがかかりますが、合同会社ではこれがないのです。

特に株式会社の場合は任期を2年に設定するケースが多く、2年ごとに定款を更新し登録免許税を支払わなければなりません。

株式会社には定期的なコストが発生しますが、合同会社ではこれがなくメリットです。

合同会社のメリット3:設立手続きが簡略化されている

株式会社と比較すると設立手続きが簡略化されています。

短時間でスムーズな設立ができるように考えられているのです。

例えば先ほども説明したとおり、合同会社は定款の認証作業がありません。

定款の認証では公証人役場に出向くなどの手間がかかりますので、これがなければ手続きが簡略化されます。

また、合同会社を設立するために必要な書類の数は株式会社よりも少なく設定されています。

必要書類の数は状況に応じて変化してしまいますが、基本的には株式会社よりも少ない書類の数で対応可能です。

会社設立には手間がかかりますので、手続きが簡略化されているかどうかは設立する側にとって重要な部分です。

合同会社は比較的簡単な手続きとなっていて、時間をかければ素人でも対応できるぐらいです。

合同会社のメリット4:社員だけで物事の決定ができる

合同会社は社員だけで物事を決定できるメリットがあります。

株式会社は株主の意見を反映させなければなりませんが、合同会社は社員の意見だけが反映されるのです。

株式会社のように株主の意見を反映させるとなると、株主総会などを実施しなければなりません。

状況によっては臨時株主総会を開く必要があり、意思決定するまでに時間を要してしまいます。

それに対して合同会社は株主総会のようなものを開く必要はありません。

社員だけが集まって物事を議論して、その場で結論を出してしまって差し支えないのです。

社員だけが集まれば良いため、短時間でスムーズに物事の議論ができます。

合同会社で物事をスムーズに決定できるのは、所有者と経営者が一致しているからです。

合同会社の特徴がこのように物事をスムーズに決定できるメリットにつながっています。

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合同会社のデメリットとは

続いては合同会社のデメリットとはどのようなものがあるかをご説明します。

注目してもらいたいのは以下のとおりです。

  1. 知名度が低い
  2. 株式発行ができない
  3. 人間関係がビジネスに影響しやすい

それぞれについて詳しくご説明します。

合同会社のデメリット1:知名度が低い

残念ながら合同会社は知名度が低い状況です。
2006年に合同会社の設立が認められましたが、現時点でもまだまだ合同会社は知られていません。

単純に知名度が低いだけならば、大きなデメリットにはなりません。
しかし、知名度が低いことによってビジネスに影響が出てしまう場合があります。

例えば合同会社について取引先が知らないことで「会社として大丈夫なのか」と心配されてしまう可能性があります。
この心配が悪影響を及ぼし、取引できなくなってしまう可能性があるのです。

ご説明したとおり合同会社の設立数は年々増えています。
そのためこれから先は、合同会社を知っていて当たり前の時代が来るはずです。

合同会社を知らない方が恥ずかしいような時代になるでしょう。

しかし、現時点ではそのような状況ではありません。

デメリットはこれから改善されていくと思われますが、現時点では知名度が低くそれが不利に働く可能性があります。

合同会社のデメリット2:株式発行ができない

合同会社は株式の発行ができません。
そのため株式発行を利用した資金調達ができなくなっています。

株式会社は株式の発行ができますので、株式を発行すれば資金調達が簡単にできます。

大規模な投資が必要になる場合などまとまったお金が必要な際は、株式を発行して資金調達をすれば良いのです。

それに対して合同会社は株式発行ができませんので、銀行からの融資などに頼るしかなくなります。

銀行から融資してもらうためには審査があり時間がかかりますし、審査結果融資してもらえない可能性もあります。

株式発行のように確実に資金調達できないという点でデメリットがあるのです。

合同会社のデメリット3:人間関係がビジネスに影響しやすい

合同会社は所有者と経営者が一致しています。
そのため、人間関係が会社運営に影響しやすくなっています。

特に人間関係が悪くなった場合、会社運営に悪影響を与える可能性があります。

例えば人間関係が悪くなると、社員を辞めたくなるかもしれません。
しかし、役員は簡単に辞められませんので、人間関係が悪いまま会社運営をしなければなりません。

結果、意見のすれ違いが発生するなど問題が起きる可能性があります。

これは一例ですが、合同会社の場合は人間関係がビジネスに影響しやすくなっています。

特に悪い関係が影響しやすく、その点は考慮しておくべきです。

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まとめ

合同会社とはどのようなものかについてご説明しました。

合同会社とはなにか理解できていなかった人も、ある程度は合同会社とはなにか理解してもらえたのではないでしょうか。

また、合同会社のメリットやデメリットとはなにかについてもご説明しました。

株式会社とは異なるメリットやデメリットがありますので、この点はよく理解するようにしておくと良いでしょう。

もし、合同会社とはなにか分からず会社設立に困ったり、合同会社にするべきか悩んだりした場合は、手数料無料で24時間受付の経営サポートプラスアルファにご相談ください。

合同会社とは何かを改めてご説明し、皆さんが合同会社を設立するサポートをします。

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