合同会社と個人事業主の違いとは?メリットやデメリットを比較します!

自分で事業を行うにあたり、まずは個人事業主にするか合同会社を設立するかは重要です。

個人と法人には大きな違いがありますので、どちらを選択するかは自分の未来を変化させると言っても過言ではありません。

非常に重要なポイントではありますが、合同会社と個人事業主の違いやメリットやデメリットを正しく理解できていない人が多いでしょう。

そもそも比較したことがない人が大半かもしれません。

今回は合同会社と個人事業主の違いや、それを踏まえたメリットやデメリットをご説明します。

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合同会社と個人事業主の知っておきたい6つの違い

合同会社と個人事業主には多くの違いがあります。

それらの中でも皆さんに知っておいてもらいたいのは以下のとおりです。

  1. 社会的信用力
  2. 設立コスト
  3. 維持コスト
  4. 役職
  5. 責任範囲
  6. 必要な自己資金

それぞれについて詳しくご説明します。

合同会社と個人事業主の比較1:社会的信用力

合同会社と個人事業主には法人か個人かとの違いがあります。

この違いは比較するまでもなく大きなもので、社会的信用力があるかないかにつながります。

まず、一般的に法人は社会的信用力が高いと考えられています。

人によって捉え方が異なりますが、適切な手順を踏んで法人を設立していますので、手続きを踏んでいることの安心感から社会的信用力が高いのでしょう。

それに対して個人は法人のように設立の手続きは踏んでいません。

人によっては開業届などを提出しているはずですが、法人と比較してみると非常に簡単なものです。

このように合同会社と個人事業主には、設立の手続きに関する違いがあります。
この手続きの複雑性やその内容が違いすぎますので、合同会社には信用力が高いというメリットがあり、個人事業主は社会的信用力が相対的に低いというデメリットがあります。

合同会社と個人事業主の比較2:設立コスト

合同会社と個人事業主は、設立に必要な費用に大きな違いがあります。

一般的には費用が高いほどデメリットと感じやすくなっています。

合同会社は法人ですので、設立の際に法人登記の手続きをしなければなりません。
法人登記をするためには数多くの種類を作成して、法務局に出向いて手続きをしなければなりません。
法務局での手続きには登録免許税として、何万円もの費用がかかってしまいます。

この登録免許税だけでもコストがかかりますし、加えて書類作成は素人には難しい内容が含まれています。
そのために会社設立のプロに書類作成を依頼すると、書類の作成費用もかかってしまいます。

それに対して個人事業主は、法務局に書類を1枚提出するだけです。

法人のように登録免許税などは発生せず、書類を提出すれば個人事業主としての届出が終了します。
時間もお金もほとんどかかりません。

費用面でも時間面でも合同会社はコストがかかりますのでデメリットです。

最大して個人事業主はどちらもほとんどかかりませんので、メリットがあると言えます。

合同会社と個人事業主の比較3:維持コスト

合同会社は維持コストが掛かってしまいます。
特に法人住民税は必ず発生してしまい、これが必須の維持コストとの位置付けです。

合同会社は主に法人税法人住民税消費税を税金として支払います。
この中でも法人住民税には均等割と呼ばれるものがあり、合同会社の売上に関わらず税金を支払わなければなりません。
つまり、赤字でも売上がゼロ円でも法人住民税は発生します。

また、法人を維持するためには確定申告が必要です。

合同会社の確定申告は専門的な知識がなければ対応が難しい場合があり、税理士などと顧問契約を結ぶとその費用も発生してしまいます。

それに対して個人事業主は、このような維持コストがほとんどかかりません。

まず、税金面では個人事業主は所得税と住民税、消費税などを支払わなければなりません。
ただ、住民税については法人のように均等割がなく、赤字で売上がゼロ円の場合は納税する必要がありません。

また、確定申告はやや複雑ではあるものの、クラウドサービスなどを使えば確定申告用の帳簿を作成できます。

税理士などに依頼している人もいますが、コストを削るために自力でも対応可能な範囲です。

法人は性質上、維持コストがかかってしまう点でデメリットです。

個人事業主は必須の維持コストがありませんので、その点ではメリットがあります。

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合同会社と個人事業主の比較4:役職

役員などの役職に就けるかどうかの違いがあります。

合同会社は法人ですので役員の考え方がありますが、個人事業主は法人ではありませんのでこのような考え方はありません。

役員であるからと言って、ビジネスがスムーズに成功するとは限りません。

クライアントによっては役員であるかどうかを特に気にしていない場合は多々あるでしょう。
ただ、逆に相手がどのような役職の人物なのかを気にするクライアントはいます。

このような時に合同会社であれば、「合同会社の代表社員」などと自分の役職を明言できます。

このように明言できればクライアントから「代表と付く役職の人」と理解してもらえそれが安心につながるのです。

それに対して個人事業主にはこのような役職がありません。

法人ではありませんので取締役などは名乗れませんし、役職による安心感を与えにくいのです。

役職をどのように捉えるかはクライアントによって大きく違います。

全く気にしないクライアントがいるのも事実でしょう。
ただ、印象を左右する役職が使えるかどうかは、多少なりとも合同会社と個人事業主が違う点です。

合同会社と個人事業主の比較5:責任範囲

合同会社は有限責任の仕組みのもとに成り立っています。
それに対して個人事業主は無限責任ですので、比較すると大きな違いがあります。

合同会社は役員が最初に出資金の支払いをします。
そしてこのお金が資本金となり、合同会社はこの資本金で会社の運営をします。

社員は最初に出資金を支払っておくと、金銭面では基本的にそれ以上の責任を負いません。

それに対し個人事業主は、合同会社のように出資との行為がありません。

厳密には個人事業主のお金とプライベートのお金は分離しなければなりませんが、それを踏まえても出資に該当する行為が無いのです。

そのため、もし個人事業主の取引などでトラブルが起きてしまうと、個人のお金で補填する必要があります。

例えば損失を与えてしまったならば、個人のお金で損害賠償しなければなりません。

合同会社のように有限責任の法人は、出資した金額以上の責任を負いません。
しかし、個人事業主は出資の概念がないため無限責任を負います。

この違いは非常に大きく、後悔しないためによく理解しておきましょう。

合同会社と個人事業主の比較6:必要な自己資金

事業を立ち上げるために必要な自己資金が違います。

一般的には法人よりも個人事業主の方が少ない自己資金で始められます。

現在は新会社法が施行されていますので、合同会社は資本金1円から設立できます。
ただ、資本金1円では何の支払いもできず、実質的にはある程度まとまった金額のお金が必要となるケースが大半です。

しかも、合同会社は個人と法人のお金を自由に動かすことができません。

例えば法人のお金がない場合でも、正規の手続きを踏まなければ個人のお金を法人のお金には組み込みできないのです。

個人事業主は合同会社と違い、資本金を払い込む仕組みがありません。

厳密にはプライベートなお金を個人事業主に移動させて帳簿を作成する必要がありますが、ある程度は融通が利くのが事実です。

そのため、仮に個人事業主を設立する際の自己資金が少なくとも、後からよしなにお金を集められます。

合同会社は資本金1円から設立できるもの、後からお金を増やすのは定款修正になどが発生し手間がかかります。

個人事業主にはそのような作業がなく、お金を自由にやり取りできるという点でメリットがあります。

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合同会社と個人事業主はどちらがおすすめなのか

合同会社と個人事業主の違いを踏まえると、どちらを選択するのが良いのか判断に困るでしょう。

続いては合同会社か個人事業主かを迷った時に、判断するポイントについてご説明します。

この先従業員を雇いたいかどうか

事業を拡大するにあたり従業員を雇いたいかどうかを考えてみましょう。

従業員を雇いたいならば、個人事業主よりも合同会社がおすすめです。

合同会社と個人事業主の違いでも述べたとおり、一般的には法人の方が社会的信用力があります。

お金は人材を集めるときにも影響し、法人の方が人材を集めやすくなっています。

応募数は個人事業主よりも多いケースが多々見られます。

また、合同会社のように法人であれば、社会保険が充実しているイメージを与えられます。

個人事業主でも社会保険の提供は可能ですが、一般的には「社会保険は充実していない」とのイメージを持たれるのが事実です。

短期的や中期的に人材を獲得したいならば、合同会社がおすすめです。

そうではないならば、個人事業主から始めても良いでしょう。

事務処理に対応できるか

合同会社は法人であるため多くの事務処理に対応しなければなりません。

会社内での決めごとはもちろん、役所などに提出する書類を作成しなければならない場面があります。

提出が義務付けられている書類などを作成すると負荷がかかってしまいます。

それに対して個人事業主はそのような書類提出がほとんどありません。

一部提出しなければならないものはありますが、ほとんどは税金の処理だけだと考えてよいでしょう。
つまり、合同会社のように恒常的な負荷はかかりません。

一人で全ての作業に対応できたり従業員を雇ったりするならば合同会社でも問題にはなりません。

逆に自分一人だけで対応するしかなく大きな負荷がかかるならば個人事業主を検討してみると良いでしょう。

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まとめ

合同会社と個人事業主の違いをご説明しました。

違いを踏まえるとそれぞれにメリットやデメリットがあり、どちらが良いとは一概には表現できません。

状況に応じて違いを踏まえた判断をしなければなりません。

重要な判断ですので自分だけで決断するのは荷が重いかもしれません。

そのような人は24時間受付で手数料無料の経営サポートプラスアルファにご相談ください。

会社設立をサポートする専門家がいますので、合同会社か個人事業主のどちらにすれば良いのかアドバイスいたします。

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